I/O(にょんの基地)

インプットしたものをアウトプットする場所。

6つの挑戦 ③弾き語り

LE音楽会の裏話。

今回は、弾き語りの裏話。

 

前回のジャズの話と同様に、実は弾き語りも「やってみたいけど、ちょうどよくハードルが低めの機会が無い」で、足踏みしていたものだった。

 

歌自体は、小中学生で合唱をやっていたり、大人になってからも1人でカラオケに行くくらいなので、めちゃくちゃ好き。

一時期、専門学校で歌をガッツリ学んでいた先輩とカラオケに行っていたこともあり、社会人になってからもマイペースに少しずつ上達している気がしないでもない。

 

「弾きながら歌う」ことをいままで全くやったことがないのかというと、そんなこともない。

自宅でピアノの練習している時、中学時代に歌った合唱曲の伴奏をよく弾くのだが、その時に口ずさむくらいのことはしている。

本当は思いっきり声を出したいのだが、家族に聞かれるのが嫌だ。ピアノは良いけど、歌は嫌。

でも本当は思いっきり弾きながら歌ってみたい。

 

そんな折、「LE音楽会で歌いたい」と参加表明していた方とご縁があり、私がピアノ伴奏をすることになり、「お互いジャニーズ好きですし、KinKi Kidsの愛のかたまりをやるのはどうでしょう?」「いいですね、じゃ私ピアノ弾きながらハモりやります✋」とトントン拍子で話が進み、本格的に弾き語りにチャレンジすることとなった。

 

・口ずさむところから、しっかり発声する練習

遊び弾きの中で、なんとなく口ずさみながら弾いたことはあるが、きちんと歌として聴いている人に届くような声で歌ったことはない。

「ピアノを弾きながら、聴いている人に届くように歌う」ことが最終目的地だ。

 

まず、いきなりハモりはハードルが高いので、ゆっくりと主旋律を歌うところから練習した。ピアノも、動きをつけてしまうとそちらに気を取られて声が出なくなるので、コードを押さえるのみ。とにかく、ピアノを弾きながらそれなりの音量で歌う練習。

あっさりできたので、ピアノを弾く手を楽譜通りに動かしてみる。ところどころ歌につられるが、苦手なところを特定して反復練習したら案外すんなりできるようになった。

 

意識の配分

一番問題だったのは、私がハモリ始めるサビの直前部分、ピアノが音を細かく刻む譜面になっていて、歌に気が回らず声が出ないこと。

歌とピアノの意識配分のデフォルトは歌60%、ピアノ40%くらいだったが、サビの頭は歌もピアノも集中が必要な箇所だった。

 

歌がハモりじゃなくて主旋律だったら、ピアノがわちゃわちゃしてても歌い出せるんだけどなぁ。

これがハモリ始めの部分じゃなくて旋律の途中なら、そこまで歌に意識向けなくても、直前に歌っていた音の感覚から正しい音に着地できそうなんだけどなぁ。

 

などとタラレバが頭に流れてきたが、そんなこと言っても仕方が無い。

ということで、楽譜通りの演奏は潔く諦め、ピアノの譜面をちょっといじって、歌と同じ音で弾きはじめることにした。

ハモリが入り始めるところなので、ピアノよりも声がスムーズに出る方が大事だ。声と同じ音を弾くことにしてしまえば、単音なのでピアノに向ける意識を最低限にできるし、歌の方も「ピアノと同じ音を出せばいい」と思えばいくらかプレッシャーが和らぐ。

 

余談だが、私がこういう即座な柔軟性を発揮できるのはピアノを弾く時くらいなので、本当に貴重だと思う。多分他のことだと、型通りにやろうとしてもう少し粘る。

でもピアノは、見切りをつけるのが早い。楽譜通りにできないとわかれば、さっさと自分が弾きやすいように改造する(もちろん、練習次第でできるようになりそうならコツコツ練習する)。

細かい部分に気を取られて、全体の完成度に影響が出るのが嫌なのだ。それに何より、ずっと弾けないと楽しくない。

ピアノを習っていた時の先生がそんな感じだったので、多分その血を受け継いだんだと思う(笑)

 

・合わせ練習は当日の朝のみ

ボーカルの方とはお互いに住まいが離れており、合わせ練習ができたのは当日の朝1時間だけだった。

個人練習で1番の課題であったハモりを何とかクリアしていたので、ボーカルとの合わせについてはそこまで大きな心配はしていなかったものの、やはり不安は不安だった。

「じゃあやってみますか」で合わせた1回目は、ハモリを全く入れられなかったが、スピードを落として再度チャレンジしたら声が出せたので、心底ホッとした(動く前に、まずは相手の声質や歌い方などの情報を収集しないと動けない王道スチールタイプ)。

朝早くから、本当にありがとうございました…!

 

・暗譜必須

これは、当日リハーサルでマイクのセットされたピアノの前に座った瞬間に悟った。

マイクに声を入れるため、歌っている時は常に顔を前に向けていないといけないので、鍵盤を見ることができない。手の感覚を頼りに弾く。

この状況は想定できていなかったが、ハモりを入れる部分が短かったのと、この曲が今回の担当曲の中で最初に練習を始めた曲で、練習期間は1番長かったため、手元を見れなくてもなんとか弾けた。よかった…。

 

 

 

歌以外の部分だと、前奏は楽譜に入ってなかったため原曲を耳コピしてくっつけた。また、間奏も勝手ながらアレンジさせていただいた。

KinKi Kids本家の愛のかたまりではなく、Hey! Say! JUMPの山田涼介さんがカバーしているバージョンを耳コピした(山田ver.の方がピアノの音色と親和性があるなぁと思ったのよね…)。

 

弾き語り、楽しかったな〜。

今回ハモったのはBメロの一部と最後のサビのみで、実際は1曲通してピアノだけを弾いている時間の方が長かったんだけど、次やる機会があったら、もっとガッツリ歌ったり、パート分けして歌ってみたりしてみたいな〜。