5つの挑戦 ②ジャズをやる
LE音楽会裏話。
今回は、ジャズデビュバンドにゃんの話。
ジャズというものに、初めて挑戦した。
ジャズアレンジの曲が好きで、いつからかよく聴くようになっていた。ジャニヲタになってからかなぁ。ジャニーズの楽曲はジャンルが幅広いので、あれこれ聴いているうちに好きになったんだと思う。
自分で弾いてみたいなぁとも思っていたが、普段耳コピしているポップスの曲にはないコードが使われていたり、リズムが難しかったりするので敬遠していた。
LE音楽会の開催が決まり、バンドメンバー募集の掲示板を見ていると「ジャズデビューしてみない?」の文字を見つけた。
私のためのバンドかしら…← と思いながら、夢中で説明文を読んだ。参加表明をする前に、少し葛藤があった。
どうしよう、いやどうしようじゃないよ、チャンスが目の前にあるんだぞ!自分1人でやるよりかなりハードル低いじゃないか!
でも、みんなの足引っ張ったらどうしよう…ちゃんとついていけるかな。ジャズのアドリブって自分で考えるんだよね?
耳コピしてるくらいだし大丈夫だろ。飛び込んでしまえばあとはどうにかなるだろ。というか、どうにかしろ!どうにかできるだけの技術力は持ってるはず。
でも、でも…
迷った挙句、「ジャズとかやったことないよ!って方も入りやすいようにしたいなって思ってます。」という一文に全てを委ねて、ジャズの世界に飛び込んでみた。
メンバーは、フルート、トランペット、鍵盤2人の計4人。
全員面識のある方たちだったので、安心した。
曲は、2曲を繋げて演奏することに決まった。渡された譜面は、テーマのメロディとコードが書いてあるのみ。ここから、具体的にどう弾いていくかを自分で作っていくのだ。ちょっとワクワクした。
・コードの読み取り
ジャズ=コード、という短絡的なイメージを持っていたのだが、まぁこれはその通りだった。
私は、コードの音を聴いてそれっぽい和音を鳴らすことはできるが、譜面に書かれたコードのアルファベットだけを見ても、それが何の和音なのかを瞬時に判断することはできない(CとかD7とか、単純なやつならわかるけど)。
なので最初は、コードを音名に訳す作業からスタートした。同じコードの繰り返しで曲も短かったので、助かった。
こちらが実際に使っていた楽譜。オレンジでコードが書いてあるが、これだけだと何の音かわからないので、横に音名を書いている。コードだけ見て音鳴らせるようになりたい。
・テーマの伴奏は自分で作る
渡された楽譜は、テーマと呼ばれる曲の主要メロディ(右手)とコードが書いてあるだけ。
伴奏(左手)は、コードを元に自分で作る。と言っても、コードさえ分かれば使う音は特定できるので、実際はリズムを作るだけだった。
そしてリズムを作るというのも、ガチガチに譜面を作って準備をするわけでもなく、その場でそれっぽくテキトーに弾く。他の人がどう弾いているかを聴いて、調和するように音を入れた。
これは、合唱の伴奏と耳コピの経験から問題なくできた。ホッとした。
・アドリブは完全に自分で作る
問題は、アドリブ。左手の伴奏は上記の通りコードに沿って適当に弾けばいいが、右手のメロディは完全に自由なので自分で作らなければならない。
本来は演奏しながら即興で弾くものだが、初心者の私には到底無理なので、あらかじめどう弾くかを決めておいて、譜面に起こした。
基本的に、参考として共有してもらった動画を観て、そこで演奏されている音をそのままコピーさせてもらった。ピアノは音が多くて拾うのが難しかったので、単音の管楽器から音を拾った。また、動画と実際に演奏する譜面とでキーが違っていたので、移調もした。
1曲目は曲調的にオリジナルのメロディを入れるのは難しかったので動画の中から良いと思ったフレーズを拾ってひたすら繋げたが、2曲目はボカロをアレンジしたもので比較的弾きやすかったため、ちょっとオリジナルのフレーズを入れてみようかと思い立った。
ジャニーズの曲の、ジャズテイストなやつを入れ込みたいなぁと思って、A.B.C-Zの直近のアルバムから1曲持ってきて、何となくコードに合わせてメロディを弾いてみたら、見事にマッチした。「おぉぉぉぉすげぇぇぇ✨✨✨✨」鳥肌が立った。こんなにあっさりハマるとは。
調子に乗って、Hey! Say! JUMPの曲も入れてみた。違和感なくカチッとハマった。
最後グリッサンド入れたいな、入れちゃえ、その手前のフレーズはノリで、よし繋げて弾いてみよう。
めちゃくちゃかっこいいものができた(自画自賛)。
その瞬間がめちゃくちゃ楽しかった。ジャズ楽しい。やばい。感動して思わずツイートした。
素敵なアドリブ思いついたぞ…🐱
— にょん (@nyn624617) 2019年7月1日
やばい、楽しいーーーーー!!!!!!!!
楽しくてどうしようどうにかなる
— にょん (@nyn624617) 2019年7月1日
にゃーーーーーーーー🐱
移調してキーが変わり、普段聴いている曲調から雰囲気が変わったのも楽しかったし、複数の曲を入れてメドレーっぽくなったのもワクワクした(メドレー大好き人間)。
この一連の過程で、ジャズと仲良くなれた気がする。なんだ〜これでいいのか〜、ジャズ楽しいな、これからよろしくね☆
みたいな気分になった。
こちらがアドリブの譜面。暗号(笑)
基本的に自分で楽譜を書くときはこの音名のみのスタイルで書いている。リズムは、メロディ(右手)に関しては覚えているので書かない。伴奏(左手)は、適当。それっぽく弾く。ちょっと複雑な時は、自分でわかるようにリズムによって書き分けている。今回はずっと一定のリズムだったので音しか書いていない。
・自分以外の音が常に鳴っている心強さ
演奏の構成としては、全員でテーマを弾き、その後1人ずつソロでアドリブを演奏していく。全員終わったら再度テーマを弾いて、終了。
アドリブの部分は、ソロで演奏をする人の他に、ベースの伴奏を弾いてくれる人がいる。合唱のソロパートと同じイメージ。歌う人は1人だが、実際にはピアノ伴奏がその後ろで演奏している。
常に自分以外の音も鳴っている、それがすごく心強かった。
少しくらい間違えても大丈夫と思えるし、キメたいところに意識を集中できる。
本番もほとんど緊張せず(必死ではあったが)、自分で考えたアドリブの部分はミスなく思いっきり弾くことができた。感謝。
・ねこみみ
2曲目のタイトルにちなんで、猫耳をつけて演奏した。
なんだろう、これだけですごく楽しんですよね。
大人になったらこういうことなかなかやらないから。
白猫にするか黒猫にするかグッパーで決めて、みんなでわいわいしながらつけてみて。スタジオでの前日練習めちゃくちゃ楽しかった(笑)
ジャズはずっとやりたいと思ってたけど、始めると言っても何からやればいいかわからなかった。
…というのは嘘で、本当はわかっていた。ジャズをやっている人と一緒になって演奏したり、直接教えてもらうのが、一番速い。
私の性格的に、何か新しいことをしようとする時は、まず資料を揃えて理論とか枠組みを理解するところから入ろうとする。基本的に、1人でやる。
ただ音楽だけは唯一例外で、感覚優位でやってきたものなので、資料を広げて文字を読んで理解して…というスタイルではなかなか頭に入ってこない。実際に鍵盤を目の前にして「こう弾いたら次はこう」みたいにイメージで覚えるとか、自分の弾きたい曲を題材にして「このフレーズはこう弾くのかぁ」と理解していった方が良い。そして、そのやり方をするのであれば、1人より人と一緒にやった方が格段に習得が速いことも知っていた。
「人と一緒にできる」機会を待っていたのだ。まさに、今回のLE音楽会は待っていたものが舞い降りてきた瞬間だった。
参加表明をするときに迷ったのは事実だが、実際は「やりたぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁい!!!!!!!!」と叫んでいた。
企画してくださったMさんには大感謝です。本当にありがとうございます。
最初は戸惑ったけれど、思ったより大丈夫でした。最終的には楽しめました。
次またやる時は、他のメンバーとアイコンタクト取りながら演奏できるようになりたいなぁ(弾くのに必死で鍵盤しか見てなかった)。